④ 語彙力とは
「言葉の意味や用途を理解し、適切に使いこなす能力」と言われています。個々の
意味を知っているだけではダメで、自分が正しく使えることが大切なのです。その
ためには例文とともに覚える必要があります。
ただ、単語集を丸暗記する前に、まずは教科書がすらすら読めるほど音読練習をし
てみるほうがいいでしょう。徹底して教科書の例文を音読し、暗誦できるまでにな
ったら、それだけでテストの多くに応えられるようになると思います。
ところで単語は、読むこと、綴りを覚えること、そして意味を記憶すること、これ
らをいっぺんにしない方がいいです。覚えるべき単語が何千とあるのですから長
続きしないで、途中で嫌になってしまいかねません。まず最初は単語を正確にスラ
スラ読めるようにすることです。文字を見たらパッと読めるようにする。意味の記
憶は後回しにしてでも、その方がいいです。いい加減な読みの上に意味を重ねても
うまく覚えられません。どの単語もすらすら読めるようにしましょう。それができ
たら意味を覚えることに挑戦しましょう。その方が楽だし、加速がつきます。スラ
スラと英語が読めることは、どのような学習でも大切だし、基本的なことです。一
度試してみてください。
⑤ 英語と日本語はどこが違うのか
英日では「語順が異なる」と教わったと思います。また英語の「文型」を習い
ますが、そこでは以下のように五文型を並べて説明がなされます。
主語=S、動詞=V、目的語=O、補語=C
S V Morning came.
S V C Kaito is a student.
S V O I bought an interesting book.
S V O O I will show you some pictures.
S V O C We call the dog Pochi.
(Horizon 2より転載)
これをそれぞれ訳してみると、「朝が・来た」「魁斗は・生徒・です」「私は・面白
い本を・買った」「私は・あなたに・何枚か写真を・見せましょう」「私たちは・そ
の犬を・ポチと・呼んでいる」
動詞(述語)の訳語は日本語では最後になります。つまり英語では動詞の後に目的
語や補語が来ているのに対して、日本語では主語と動詞(述語)の間に目的語など
が入ります。
このように図で説明されると、なんとなくわかった気になりませんか?しかし、い
ざ訳をしたり、英作をしたりするとなると間違えてしまいますよね。その大きな要
因はどこにあるかというと、語順の感覚が備わっていないからと言えそうです。
例えばSVOCという型を漫然と目で見ているだけだと、わかるようにはなりませ
ん。わかるためにはこの例文を音読し、S→V→O→Cというように語句の配置に
動きを感じる必要があります。字面だけを見ているだけではダメなのです。読むと
いう行為は文に立体感を与え、強弱やイントネーションなど、音としての印象を生
み出します。日本語の意味の方にあまり引き寄せられないで、あくまでも英文に向
き合うということが大事なのです。
日本語では「その犬を・私たちは・ポチと・呼んでいる」でも通用しますし、「そ
の犬を・ポチと・私たちは・呼んでいる」でもかまわないのです。つまり英語と語
順が違うと言っても、日本語は必ずしも英語に対して一対一に対応するとは限ら
ないのです。したがって、一度は意味をつかむために日本語にしますが、あとは英
文の仕組みを直接つかめるようにスラスラ音読した方が良いのです。心のうちで
「私たちは呼んでいる→その犬を→ポチ」とイメージしながら読むのです。英語話
者はその語順で何かを伝えるわけですから、その語順をしっかりと身につけるた
めには、スムーズな音読が欠かせないのです。言いかえると、英文の型を外から眺
めるというのではなく、その内側にはいってみて、型を体験してみるということに
なります。「外から眺める」時、人は頭で理解しようとしますが、音読を「体験」
する時は、身体全部でわかろうとすることを意味します。大事なところなのでさら
に別の言い方をします。「英語の語順」を自分の外にあるものとしてつかむだけ(知
識)ではダメで、自分の内側に取り入れる訓練(体得)、英文を自分の言葉として
とらえる、ということが不可欠なのです。
説明を受けて「そうなんだ」で問題集に取り組むのではなく、徹底して例文を音読
し、暗記できるまでにした方がよいのです。「そうなんだ」という段階では自分の
ものになっていませんが、スラスラ音読できるまでになった文章は自分のものに
なるのです。音読を軽く見てはいけません。