〜英語の基礎力をつけるための語順和訳と音読〜
‘Power Your Future’ その1
今回からNEW HORIZON 3の中の‘Power Your Future’を取り上げます。
第1段落
If the electricity were cut for one week, what would happen to our lives?
The lights would be off. Trains would stop. We could not charge our
smartphones. We depend on electricity to power most of our daily activities.
How can we make the electricity we need for our future?
内容は身近な話題なのでわかりやすいけれど、発音の難しいものが数多くあります。
electricity, coal, fossil (米英で異なる), carbon dioxide, energy, control,
radiation, solve, Denmark など。
見本の音声を聞くだけではわかりにくいでしょう。教科書や辞書で発音記号を確認して、一つ一つ発音練習をしておきましょう。
単語の発音や文のイントネーションを無視して、たとえば
If the electricity were cut for one week, what would happen to our lives? を
「いふ じ えれくとりしてぃ わーかっと ほーわん ういーく ほわっと
うっど はっぷん つうあわ らいぶず
というように日本語読みで、区切りもつけずに発音し、まして文の流れを踏まえないで読んだりしていてはダメです。必ず見本の音声を真似することから始めてみましょう。見本の速さや強弱も意識しましょう。自己流で勝手な読みではいけません。
「もしテン、気が1すう、間切ら、れたらわたし、たちの‥、活‥」のように日本語を読んだら変ですよね。区切りは意味の塊ごとでないとおかしいし、読み方の調子が崩れてしまいます。読み方の調子が崩れると、意味がつかみにくくなります。
見本の音を正確にたどり、できる限り真似てみることはとても大切なことなのです。読む練習は目に見えないし、自分でちゃんと読めているのか判断しにくいので、しんどい活動ですが、英語をまずきちんと読めるようにしないと、ほかの学習成果も上がらないと思ってください。スラスラ読めることがスタートラインです。
では、語順訳を始めましょう。3年生用教科書からの引用ですから、一語一語の訳ではなくあるまとまりでの訳で進めます。述語動詞の部分は赤で表示しています。
述語動詞が出てくれば、その前の語句は主語です。述語動詞を日本語に訳すときは、文の最後に持ってきます。
If the electricity were cut for one week, what would happen to our lives?
If 「もし〜なら」 ここでは今現在では、事実ではないことを
仮定して以下のことを述べています。仮定法の用法ですが、
詳しくは参考書、文法書を読んで確認してください。
the electricity were cut 「電力がカットされたら」 述語動詞were cutがあるので、
その前のthe electricityが主語になりますから、ここでは
「が」をつけましょう。
→ もし電力がカットされたら
for one week , for「〜の間」「〜」には前置詞の後の言葉を入れます。
「1週間」
→ もし電力が1週間カットされたら
ここまでがIfで括られた文(節)になります
what would happen 述語の助動詞wouldと動詞 happenの前のwhatが主語
「何が起こるだろう」
→ もし電力が1週間カットされたら、何が起こるだろう
to our lives? to「〜に」 「私たちの生活に」
→ もし電力が1週間カットされたら、私たちの生活に
何が起こるだろう?
The lights would be off. 主語と述語動詞だけでできている文。前文の「もし‥なら」
の文の流れを受けています。
→ 光(あかり)は消えるだろう。
Trains would stop. → 列車は止まるだろう。
We could not charge our smartphones.
We could not charge 私たちはチャージ(充電)できないだろう
our smartphones. 私たちのスマートフォン 単数形smartphone
→ 私たちは私たちのスマートフォンをチャージできない
だろう。
We depend on electricity to power most of our daily activities.
We depend on depend on [X] to do 「‥するのにXに頼る
私たちは〜に頼っている
electricity 「電力」 → 私たちは電力に頼っている
to power 「動力を供給するのに」
→ 私たちは動力を供給するのに電力に頼っている
most of 「〜の大部分」
→ 私たちは〜の大部分に動力を供給するのに
電力に頼っている
our daily activities 「私たちの日々の活動」
→ 私たちは私たちの日々の活動の大部分に動力を
供給するのに電力に頼っている。
How can we make the electricity we need for our future?
How can we make 「How ?どのように‥するか?」
どのようにして私たちは作ることができるか?
the electricity 「電力」
→ どのようにして私たちは電力を作ることができるか?
we need 「私たちが必要とする」we以下の文はelectricityを説明して
います。
→ どのようにして私たちは私たちが必要とする電力を
作ることができるか?
for our future 「私たちの未来に」
→ どのようにして私たちは私たちが私たち(自分たち)の
未来に必要とする電力を作ることができるか?
we, we, と同じ主語が2回、そしてその所有格のourが一度
登場しています。語順訳では決して同じだからと省略するこ
となく訳します。英語の文の成り立ちを勉強しているのです
から、わざわざ入れて訳すのです。
また、この文は二つの主語と述語動詞があります。
we makeとwe needで、後者は前者の文の中のelectricityに
つながっている(を修飾している)のです。
英文の全体を見て日本語をつなぐのではなく、このように語順に沿って意味をとる訓練を行いましょう。そして部分ごとに意味をつかみながら音読をする習慣をつけましょう。
(つづく)