〜英語の基礎力をつけるための語順和訳と音読〜
NEW CROWN3より、‘A Present for You’ 第2回
She stood by the window and looked out.
She stood 彼女は立った stoodの原形はstand(立つ)
主語→述語動詞の形式です。
by the window 窓のそばに→ 彼女は窓のそばに立った
and そして このandはstoodと後のlooked outが
同じ働きであることを示しています。主語は共にShe
→ 彼女は窓のそばに立った、そして
looked out 外を見た→ 彼女は窓のそばに立った、そして外を見た
→ 彼女は窓のそばに立ち、そして外を見た。
It was snowing. Itは季節や時間を表すときに主語として使います。
訳しません
It was snowing→ 雪が降っていた
(It is raining.→ 雨が降っている。
It is summer→ 夏だ(夏である)
She saw a large gray cat that had large gray eyes.
She saw 彼女は見かけた
ここも人称代名詞の主格がきて述語動詞につながっています。
a large gray cat 冠詞+形容詞+形容詞+名詞なので
一匹の大きな灰色の猫
→ 彼女は一匹の大きな灰色の猫を見かけた
that thatは、後ろの語句had large gray eyesが、その
前のa large gray catを修飾することを示すもの。
関係代名詞と言います。
had をもった→ 彼女は・をもった一匹の大きな灰色の猫を
見かけた (hadの原形はhave(を)もつ)
large gray eyes. 大きな灰色の目→ 彼女は大きな灰色の目をもった
大きな灰色の猫を見かけた。(彼女は大きな灰色の
目をした大きな灰色の猫を見かけた)
It was walking slowly on a gray fence in the gray yard.
It それは=The cat
was walking 歩いていた→ それは歩いていた
slowly ゆっくりと→ それはゆっくりと歩いていた
on a gray fence 灰色の塀の上を→ それはゆっくりと灰色の塀の上を
歩いていた
in the gray yard. 灰色の庭の(庭の中の)→ それはゆっくりと灰色の
庭の灰色の塀の上を歩いていた。
日本語では「ゆっくりと歩いていた」としたいところ
ですが、英文ではon以下の語句よりも先に来ている
ので先に訳します。
Everything looked gray.
Everything すべてのこと
looked に見えた→ すべてのことが・に見えた
gray. 灰色→ すべてのことが灰色に見えた。
雪の中の風景であるとともに、途方に暮れたデラの
気持を象徴してもいます)
“I’ll have to sell something,” she said to herself.
“I’ll have to I’ll=I will 私は‥しなければならないだろう
sell 売る→ 売る・しなければならないだろう
→ 私は売らなければならないだろう
something,” 何か→私は何かを売らなければならないだろう
she said 彼女は言った→ 私は何かを売らなければなら
ないだろうと、彼女は言った
to herself 彼女自身に→ 私は何かを売らなければならな
いだろう、と彼女は彼女自身に言った=彼女は
自分に言い聞かせた。
「私は何かを売らなければならないわ」と
彼女は自分に言い聞かせた。
say to oneself と心の中で思う。自分に言い聞かせる。
あるいは、ひとり言を言う。
“But is there anything to sell?”
“But だけど
is there 疑問文の形になっています
‥がある?→ だけど‥がある?
anything 何か→ だけど、何かがある?
to sell 不定詞です。anythingにかかるので、ここは
売るための何かがある(かしら)?→ 「だけど
何か売るものがあるかしら?」
語句のまとまりをみつけられるようになってきたでしょうか?
さて、語順訳が終わればもう一度英語を見て、自分で日本語に訳してみよう。解説部分を隠してやってみてください。また見本の音声を区切りまで聞いては止めて、意味を言ってみる練習もしてみましょう。
それができるようになれば、文単位で英語をスラスラ言えるように練習します。さらに、できたら、この作品の最初から英文を音読します。くりかえし、何度でも。音読練習に終わりはないので、こうした練習は日課にしてしまいましょう。意味を理解した上で文を音読することで、必ずあなたの英語力は上がります。文法的なことは、理解できればもちろんいいのですが、わからなくても焦らないで、とにかく英文を語順に沿って意味をとり、意味をとっては音読をする。このことだけでも英語の理解は進むはずです。
何よりもまず、物語を楽しみましょう。何が書いてあるのか、この先どう展開するのだろうか、筋をたどりながら訳しましょう。そうすれば、Everything looked gray. だった英語の景色が少しずつ変化し、goldに見えてくるかも、です。
(つづく)