〜英語の基礎力をつけるための語順和訳と音読〜
今度はNEW CROWN3より、‘A Present for You’を取りあげます。
今までの一語訳で、語順訳の感じが少しはつかめたと思いますから、この作品では、語句のまとまりで訳せるところを、少しずつ増やしながら訳すようにしましょう。
人称代名詞の所有格+名詞 his farther, my nameなどです。
順序通りに訳します。 「彼のお父さん」「私の名前」
冠詞+形容詞+名詞 a red apple, the white rabbitなど。
これも順序通りです。 「1個の赤いリンゴ」「その白いウサギ」
前置詞+名詞(句) in the house, on the tableなど。
前置詞の後の言葉を先に言います。「家の中に」「テーブルの上に」
そして語順訳をするにあたって、欠かせないルールの再確認です。
・英語の述語動詞の訳は(日本語では)最後にくる。
・英語の述語動詞が出て来れば、その前の名詞(句)が主語。
・「主語」には、「は」「が」をつけて訳す。
・動詞の最後にedがついていれば過去形。 looked(過去)→原形はlook
(見る)。他に不規則動詞がある。put-put(過去)-put(過去分詞)など。
・動詞の原形で文が始まっていれば命令文。「〜しなさい」
・主語、述語動詞、目的語などには下線をひき、S,V,Oなどと印をつけ、文の型を意識できるようにします。
では始めましょう。
One dollar and eighty-seven cents.
One 1、一つ(の)
dollar ドル → 1ドル
and と→ 1ドルと
eighty-seven 87→ 1ドルと87
cents セント→1ドルと87セント
That was all.
That それ(前文の金額を受けています)
was であった・だった→ それが・であった。wasの現在形は
is「ある、いる、なる、」など。「です」が良い場合も
あります。
all. すべて・全部→ それがすべてであった。
Della counted the money again.
Della デラ
counted 数えた→ デラは数えた。countedの原形はcount
the money そのお金→ デラはそのお金を数えた
again もう一度→ デラはそのお金をもう一度数えた
「デラはそのお金を数えた。もう一度」と日本語にしても
通用しそうですが、一つの英文になっていますので「数
えた」は最後にもってきましょう。
One dollar and eighty-seven cents.
(2度目も同じ金額だったということが強調して書かれています)
The next day was Christmas.
The next day その+次の+日→ その次の日
was だった→ その次の日は・だった
Christmas クリスマス→ その次の日はクリスマスだった
Della wanted to buy a present for her husband, Jim, but they were poor.
Della デラ
wanted 望んでいた→ デラは望んでいた
to buy to+動詞の原形(〜)、は不定詞と言う形式です。
「 〜すること、〜するための、〜するために」と
いう訳語のいずれかが当てはまります。
ここは「買うこと」と訳すとwantedにつながります。
→ デラは買うことを望んでいた。
a present ここでのaは特に訳さなくて良いでしょう。
プレゼント→ デラはプレゼントを買うことを望んでいた。
for 〜にために→ デラは〜のためにプレゼントを買うことを
望んでいた
her husband 彼女の+夫→ デラは彼女の夫のためにプレゼントを買う
ことを望んでいた
, Jim [,]カンマは、ここではher husband=Jimを表しています。
→ デラは彼女の夫、ジムのためにプレゼントを買うことを
望んでいた。
but しかし→ デラは彼女の夫、ジムのためにプレゼントを買う
ことを望んでいた、しかし
they were poor. 彼ら(Della and Jim)は貧乏だった。→デラは彼女の夫、
ジムのためにプレゼントを買うことを望んでいた、しかし
彼らは貧乏だった。
One dollar and eight-seven cents was not enough.
One dollar and eight-seven cents 1ドル87セント
was not ‥でなかった→ 1ドル87セント(という金額)は
‥でなかった。
enough 十分な→1ドル87セントは十分でなかった
→ 1ドル87セントでは(プレゼントを買うには)
十分ではなかった。
ここまでの文を読む練習はしっかりとしましょう。音読というのはいうまでもなく、語順通りに声に出して読むことです。
訳すことで意味がわかった文を、繰り返し読むことが大切なのは、語順に沿って訳すことと、語順に従った音読が重なり合って、効果を発揮するからです。バスケのシュートの練習、野球のバットの素振りなどと同じで、スラスラ言える音読は英語学習には不可欠です。おそらく、皆さんが思っている以上に大切なことなのです。教科書のどんな文章も意味がわかったら必ず声に出し、スラスラ言えるまで音読しましょう。
見本の音声を真似することが、英語を使っている人たちの感覚を手に入れることにつながります。
(つづく)