はいく・も・ど・き その3

7月。田の緑が日に日に濃くなり、目に優しい風景が広がる。
遠くまでつづく田の中へと、郵便の赤い車が入っていく。
昨日までの言葉が、車輪の音の違いに気づき、眠りから覚めているにちがいない。
緑と赤の対比が面白くて、

ふみつきの 田をゆるゆると 郵便車

人がいるのかいないのか、曇り空の下、ポツリポツリと立つ農家。お届け物?請求書?遠くからのハガキ?それとも配達ついでに、お年寄りの様子を伺いにいくところ?

梅雨空を 田を縫うように 郵便車